気と経絡について
◆ どんな治療なの?
まず、人間の身体をエネルギーの固まりだと考えてください。このエネルギーにはある一定の流れ(漢方では12本のエネルギーの流れとしている)があり、この流れが滞りなく順調であれば
自然治癒力 、つまり自分で病気を治す力が旺盛ということで病気にはなりません。しかし、流れに滞りや乱れがあると、例えば肩こりや腰痛、風邪をひいたりすることになります。したがってこの12本のエネルギーの流れを調整することがその人の自然治癒力・生命力を高めてやることであり、病を癒すために大切なことなのです。そのためには
手足の先の方にあるツボを使うことで、全身のエネルギー、バランスの調整がよりしやすくなります。ですから、肩こりや腰痛の人も風邪の患者さんも最初は手足の方から施術をしていくことになります。
〔私の悪いのはそこじゃないよ?〕
漢方鍼治療では、男は左側から、女は右側から治療を始めるという原則があります。
また、病が片側に偏っている場合は健康な方から治療をするということがあります。
ですから、“私の悪いのは左側なのに、何故右側なの?”とか、“私は右肩が痛い
のに、何故左手に鍼を?”と不思議に思われる方もあるでしょう。しかしこれが経絡(12本のエネルギーの流れ)の働きによって全身の経絡の気が調整され、自ずと病が癒されていくのです。患者さんは勿論のこと、時には治療家自身がその治療効果に驚嘆することがあります。これぞ経絡!気の調整の妙味と言えます。
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