陽経腹診について
1. 陽経腹診研究までの成り立ちについて
滋賀が陽経腹診について研究に取り組み始めたのは今年の2月からであり、夏期研修会に向けてほぼ半年間に渡り滋賀の諸先生方の力を結集しながらその研究を進めてまいりました。三千年の伝統に輝く東洋医学の歴史の流れから見れば、瞬きさえも長く感じるほどの僅かな期間ではありましたが、今回夏期研のテーマでもあった「漢方腹診」という分野において、陽経腹診という新たな試みとして一つの材料提供もしくは叩き台として一石を投じることになれば、またそのことでより臨床的な腹診の研究が進歩発展することになればという願いも込めて研究を進めてまいりました。
滋賀が陽経腹診に着目することになったその切っ掛けは、昨年11月の大阪・滋賀との合同例会でありました。腹診において五行の配当というものをしっかりと教えていただくことで、その時に同じ部位において陰陽関係で陽経が診れるのではないか?と感じたことが最初であります。以後、研究を進めていく中で、ある一定の成果を見ることができましたので、発表の運びとなりました。
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